「なんだか毎日が辛い…。」
「なんのやる気も出ない…。」
「生きているのが辛い…。」
今このページを見ている方の中には、そんなふうに感じている方もいらっしゃるかもしれません。
ここではうつ病という病気と、カウンセリングでできることについて、知っておいていただきたいことをまとめました。
※このページを読んでいて、辛い気持ちになることがあるかもしれません。その場合は読むのを中断し、安心できる場所でゆっくり休んでください。
※特に予防に関する話題は、すでに罹患されている方には辛く感じられる可能性もあります。必要に応じて読み飛ばしていただければと思います。
そもそもうつ病とは
うつ病とは、日常生活に支障が出るほどの強い気分の落ち込みや意欲の低下が続く「病気」です。
辛いことがあった時、落ち込んだりやる気が出なくなるのは誰にでもあることだと思います。
それに対してうつ病の場合は、特に何もないのに気分が落ち込んだり、起こった出来事に対して過剰に気分が沈んでしまったりします。
強調したいのは、これらは「病気の症状」であり、やる気や性格とは別の領域の話であるということです。
普段は気分の落ち込みとは無縁に見えるあの人も、環境次第ではうつ病になり、このような状態に陥ります。
現代の日本では、およそ15人に1人が一生のうちにうつ病を経験すると言われています(※厚生労働省|こころもメンテしよう より)。
予防の重要性について
うつ病に関して特にお伝えしたいのは、予防の重要性です。
うつ病になると、「完治」ではなく「寛解(かんかい)」という状態を目指すのが一般的です。
「寛解」というのは、症状がほとんどなくなり、以前の生活に近い状態まで回復していることを指します。
「完治」は病気が完全に治癒し再発しない状態を指しますが、一度うつ病になると、残念ながらこの状態に辿り着くのはとても難しいと言われています。
また、寛解までには長い時間がかかることが多く、治療費や通院の負担、仕事や生活への影響も小さくありません。
働けない状態が続くことも珍しくないので、まずは「できるだけならない」ことが重要です。
予防のためにできること
予防の為に大切なのは、正しい知識を身につけて実行に移すことです。
ここでは詳しくは触れませんが、生活習慣の改善やストレス管理が重要だと言われています。
ご自身の心の状態のチェックやケアのために、カウンセリングを受けることも有効です。
また特に日本で遅れていると言われているのが、専門家への相談(心療内科での診察)です。
日本では未だ偏見も根強く、心療内科に行くことに抵抗感のある方も少なくないかと思います。
だからといって放置していると症状が続き、そのことがストレスとなってさらに症状を悪化させるという悪循環に陥ってしまいます。
歯が痛くなったら歯医者に行くのと同じように、辛い気持ちが続いたら心療内科に行くことを強くおすすめします。
迷われる場合は、先ほどご紹介した 厚生労働省|こころもメンテしよう も参考になります。
※心療内科は予約が埋まっていることも多く、すぐには診察を受けられない場合もあります。ギリギリまで我慢せず、できるだけ早めに動かれることをおすすめします。
心療内科での治療とカウンセリングについて
やっと心療内科の予約が取れて診察を受けたものの、あまり話を聞いてもらえず、ただ処方箋を渡されて終わってしまうことも少なくありません。
これはお医者さんが冷たいわけではなく、もともと医療機関は診断と投薬による治療を行う場であるためです。
ただこのことはあまり知られておらず、期待していたのと違う対応を受けて落ち込んでしまう方も少なくありません。
会話を中心としたサポートを受けたい場合には、別途カウンセリングを受けていただく必要があります。
カウンセリングでは、安心して話せる場で自分の気持ちを整理したり、今後の過ごし方を一緒に考えることができます。
自分に合ったカウンセラーを探すことも大切です。
無理のない範囲で、心療内科での治療との併用を検討してみてください。
※当カウンセリングでは、診断や投薬などの医療行為は行っておりません。症状が重い場合や診断・投薬が必要だと感じられる場合は、まずは心療内科などの医療機関を受診されることをおすすめします。
おわりに
実は私自身、うつ病に罹患していた時期があります。
本当に辛くて苦しくて仕方がなかった。
二度とあんな思いはしたくないですし、あんな思いをする人を少しでも減らせたらと思ってこの仕事をしています。
うつ病は予防できる病気ですし、しっかりと治療することで寛解に向かえる病気です。
健やかに自分らしく生きるために、 今できそうなことを無理のない範囲で少しずつ試してみてください。
このページが、少しでもあなたの助けになれば嬉しく思います。
