そのカフェは、名古屋は本山、猫洞(もとやま、ねこがほら、と読みます)にありました。
その名も「なんであのときcafe」。
その場所のことを思い出すと、とてもあったかくて懐かしくて、でもちょっとだけ寂しいような気持ちになります。
Podcastをやっている、とてもおしゃべりなマスターが立ち上げたカフェなのですが、お客さん同士で話すのが当たり前だったり、とある常連さんの田舎にお邪魔させてもらってバーベキューをしたり花火を見たりと、とにかく変なカフェでした。
今日は、学生時代に通い詰めたこのカフェについて書こうと思います。

そこはなんというか、すごく不思議な場所でした。
老若男女いろんな人がいて、ちょっと変わった人もたくさんいて、でもその誰もがそこにいることを無条件に許されていて。常連客は、みんなあの場所をとても愛していました。
私もその一人で、かなりの坂道を自転車で通っていたのを覚えています。
マスターのお母さんが作る「晩ごはん定食」がいつも美味しくて、そのことを伝えるととても喜んでくれて…。本当にすごくあったかい場所でした。

当時の私は「ちゃんとしなきゃ」みたいな意識に強く縛られていたのですが、あのカフェではありのままの自分でいられたような気がします。
好青年然とした私を応援してくれて、でも時にはそうじゃない素の部分も認めて受け入れてくれたのが、本当に嬉しかったし居心地が良かったです。


社会人になってからも帰省のたびに顔を出す第二の実家だったのですが、「この日に行きます」と連絡するとたくさんの人が会いに来てくれて、学生の時と全く変わらずに接してくれました。

「しんのすけくんは絶対大丈夫」とか、「全部笑い話になるよ」とか、「ダメでもいい。何かのきっかけで急に変わったりする」なんて言葉もかけてくれて、嬉しかったなぁ。
本当にあの場所は色々と受け止めて、支えてくれました。



大学卒業の間際には「なんであのとき放送部」という、誰でも出られることがコンセプトのPodcastを発案しました。
就職を機に上京したこともあり、あまり貢献できなかったのですが、嬉しいことにたくさんの人(確か百人は超えていたはず)が出演してくれました。
そういう誰かにとっての新しい居場所というか、大好きなお店の新しい魅力を作り出せたことがすごく嬉しかったです。

諸般の事情により、数年前に閉店してしまった「なんであのときcafe」。
復活してほしいと願っていますが、復活したとて、あの頃のカフェとはまた違ったものになるのでしょう(それはそれでもちろん行きたいのですが)。
そういう意味でも、あの時期のあの場所に通い詰められて本当に良かったなと思います。
書いていたら、またみんなに会いたくなってきました。
年末の帰省の時にでも、声をかけてみようかな。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

投稿者プロフィール
- くれたけ心理相談室 心理カウンセラー
- メーカーやIT業界での経験を経て、現在は人の想いに耳を傾けることを仕事にしています。
カウンセリングでは、安心してなんでも話せる時間を大切にしています。
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