依存症かもしれない、と感じたあなたへ|気合いより大切な「付き合い方」の話

「やめたいのに、やめられない」
「気づいたら、また手が伸びている」
そんなふうに感じることがあるなら、この記事が何かのきっかけになるかもしれません。
現代は、依存を誘うものが身の回りに多くあります。お酒やタバコ、スマホやSNS、ゲームやギャンブル、恋愛や推し活——楽しいもの、心を満たしてくれるものが、すぐ手の届くところにあふれています。
楽しむこと自体は、悪いことではありません。ただ、知らないうちに「楽しみ」が「苦しみ」に変わってしまうこともあります。ここでは、「ちょっと依存的かもしれない」と感じている方に向けて、依存との付き合い方について整理してみます。
「好き」と「依存」の境目
「好き」と「依存」を分けるひとつの目安は、生活や健康に支障が出ているかどうか、そしてやめたいのにやめられなくなっているかどうかです。
楽しみとして付き合っている間は、自分でコントロールできている状態です。そこから少しずつ、眠る時間が削られる、お金の使い方が乱れる、人間関係に影響が出る、といったサインが現れてきたときは、一度立ち止まって状態を眺めてみる時期かもしれません。
「わかっているのに、やめられない」という感覚は、依存の初期に現れやすい兆候のひとつです。
気合いより、仕組みと「自分を責めないこと」
依存は、気合いでなんとかしようとするとうまくいかないことが多いと言われています。
意志が弱いからではなく、脳の報酬系の仕組みそのものに関わる現象だからです。「今日からやめる」と決意しても数日で戻ってしまう——これは珍しいことではなく、むしろ自然な反応とされています。
だからこそ、仕組みで解決するという発想が役立ちます。
- スマホの使いすぎ → アプリのブロックツールを入れる
- お菓子やお酒が止まらない → 家に置かない、ロックボックスを使う
- タバコ → 禁煙パッチなどの補助具を試す
- アルコール → 自助グループに参加する
意志の力に頼るのではなく、「そもそも手が届きにくい環境」をつくる。これが続けるための大きなポイントになります。
そしてもうひとつ大切なのが、自分を責めすぎないことだと感じています。
うまくいかなかったときに自分を責めてしまうと、苦しくなってやめる取り組み自体が続かなくなってしまいます。気軽に、気長に——楽しみが苦しみにならないためにも、自分に厳しくなりすぎない姿勢が、結果的に近道になります。
のめり込んだものには、それなりの理由がある
完全に断ち切ることが必要な場合もあります。専門的な治療が必要なレベルの依存であれば、医療機関や、お住まいの地域の精神保健福祉センター・保健所での相談が優先されます。
一方で、「きっぱりやめる」というのは、それ自体がかなりハードルの高い選択でもあります。なぜなら、依存するほどのめり込んだのには、その人なりの理由があるはずだからです。
何かがその時間を支えてくれていた。何かを紛らわせてくれていた。あるいは純粋に楽しくて、心の拠り所だった。
依存しているものを「敵」として切り離そうとするよりも、「自分にとって、それは何だったのか」を眺めてみる視点も、付き合い方を見直す糸口になります。否定から入らなくても、そこから変えていけることはあります。
カウンセリングでできること
カウンセリングで依存を「治す」というよりは、依存しているものと、これからどう付き合っていくかを一緒に考えるサポーターとして関わっていく、というイメージが近いかもしれません。
- その人にとって、それは何なのか
- どういうところが好きなのか
- 何が依存させているのか
- 代わりになるものはあるのか
- どうすれば、程よく付き合っていけそうか
カウンセリングでは、こうしたことをなるべく一緒の立場に立って理解しながら整理していきます。
一人で抱え込まなくていいテーマです。もし話してみたいことがあれば、活用を検討してみてください。



