境界性パーソナリティ障害(BPD)とは?特徴や背景、周囲の関わり方について

境界性パーソナリティ障害(BPD)という言葉を、どこかで目にされたことがあるかもしれません。

「感情の起伏が激しい」「人間関係がうまくいかない」。そうした特徴が語られることが多いですが、その背景にある苦しさは、あまり知られていないように思います。

この記事では、BPDについての基本的な知識を、ご本人にも、身近な方にも向けてまとめています。

境界性パーソナリティ障害(BPD)とは

境界性パーソナリティ障害(BPD:Borderline Personality Disorder)は、感情のコントロールが難しく、対人関係や自己イメージが不安定になりやすい状態です。

一般人口の約2%に見られるとされています。

「パーソナリティ障害」という名前から、その人の人柄そのものが否定されているように聞こえるかもしれませんが、ここでいう「パーソナリティ」は、その人の行動パターンや対人関係の持ち方のことです。

そのパターンが本人にとっても周囲にとっても苦しいものになっている状態を指しています。

BPDに見られる主な特徴

BPDの特徴の多くは、「見捨てられることへの強い恐怖」を起点にしています。

連絡の返信が少し遅い、約束の時間にちょっと遅れた。それだけで「見捨てられたのではないか」と感じてしまうことがあります。

そこから、感情が激しく揺れたり、相手への評価が「最高の人」から「最低の人」へ極端に反転したりすることがあります。

衝動的な行動に走ったり、「自分が何者かわからない」という空虚感を抱えていることもあります。

こうした反応は、本人が望んでそうしているわけではありません。

BPDの背景にあるもの

BPDの背景には、ひとつの原因ではなく、いくつかの要因が重なっていることが多いと言われています。

もともと感情の反応性が高い気質を持っていること。幼少期に感情を受け止めてもらえない環境で育ったこと。安定した愛着関係を築けなかったこと。

こうした要因が絡み合って、感情の扱い方や人との関わり方のパターンが形成されていきます。

回復の見通しと、周りの人にできること

BPDは「治らない」と思われがちですが、改善の見込みは十分にあります。

年齢とともに衝動性は落ち着いていく傾向がありますし、適切な治療で数年で大きく改善するという報告もあります。

治療の中心は精神療法で、特に弁証法的行動療法(DBT)が有効とされています。本格的な治療は医療機関が主体ですが、カウンセリングも気持ちの整理や周囲の方の相談先として役割を持てると考えています。

周囲の方にとっては、感情の波に巻き込まれて消耗してしまうことも少なくありません。

良いときも悪いときもできるだけ一貫した態度で接すること、相手の感情に引っ張られすぎず自分との境界を意識すること、支える側自身のケアも後回しにしないこと。こうしたことが助けになるとされています。

おわりに

BPDという特性は、本人にとっても周囲にとっても、たしかに大変な面があります。

お互いにとって無理のない範囲で、その人も周囲も過ごしやすい形を一緒に探っていけたらいいのかなと思います。

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