カウンセリングはなぜ効くのか
『カウンセリングの効果』のページでカウンセリングの代表的な効果を紹介していますが、
「なんでそんな効果があるの?」「一人で考えたり、家族や友人、AIに話すのと何が違うの?」
と感じる方もいらっしゃるかと思います。
このページでは、そうした疑問に対する担当カウンセラーの考えをまとめます。
そもそも「効く」とは?
効く理由の前に、そもそも「効く」とはどういうことなのでしょうか。
私はカウンセリングを、「よりよく生き直すためのお手伝い」だと捉えています。
辛さや気持ちを吐き出し、考えを整理し、色んなことを試しながら悩みを乗り越えて、新しい自分になっていく。
そういったプロセスだと考えています。
ですので、「カウンセリングはなぜ効くのか?」という疑問は、「カウンセリングを受けることで、なぜよりよく生き直せるのか?」と言い換えられると思います。
なぜ「効く」のか
このプロセスは、一人で考えたり、家族や友人、AIに話すことでもある程度は行えますが、カウンセラーに話すことで、より効果的かつ安全に進めることができます。
この章では、各プロセスがカウンセリングだと効果的に行える理由をまとめます。
なぜ気持ちを吐き出せる?
これは、「気持ちに肯定的な関心を向けて、否定も批評も催促もせず、ただ聴いてくれる味方がそこにいるから」だと思います。
こういう存在がそばにいて、急かさずに待ってくれていると、それだけで心強いし安心します。
私自身カウンセリングを受けていますが、誰かが真剣に話を聴いて、親身になって取り合ってくれるというのはやはり嬉しいものです。
また、家族でも友人でも同僚でもない第三者であることで、気兼ねなく自分の本心を語れるという点も大きいと思います。
なぜ整理できる?
主に二つの理由があると考えています。
一つは、「吐き出すことで気持ちが落ち着き、考える余裕が生まれるから」です。
今自分がどういう状況で、何に悩んでいて、それはなぜなのか。
これらを、少し落ち着いて考えることができます。
もう一つは、「相手に伝えようとする過程で、自然と整理されるから」です。
急かされたり、相手の枠組みを押し付けられたり、勝手に解決策を提示されたりしないことで、自分にとってわかりやすい形で、ゆっくり整理できます。
また、カウンセラーは専門的な知識を持って整理をお手伝いするので、より効果的に整理が進みます。
なぜ試せる?
これは、「整理が進むことで、自ずとどこに課題があるのか、何なら試せそうかが見えてくるから」だと思います。
「こうしてみようかな」と思える手立てが見つかることもあれば、この時点で悩みが解消する(悩みが悩みでなくなる)こともあります。
作戦が立って希望が見えると、気持ちがまた少し落ち着く、という面もあると思います。
もちろん、作戦の立案は専門知識を持ったカウンセラーがサポートしますし、そこに取り組もうとするあなたを心から応援します。
なぜ新しい自分になれる?
ここまでのプロセスを、カウンセラーに伴走してもらいながら繰り返すことで、新しい自分の生き方を探っていけるからです。
これによって悩みを乗り越え、新しい自分になっていくことができます。
安全性について
これらのプロセスを安全に行えることも、とても大切です。
心に関わることですので、リスクや危険性もあります。
カウンセラーは、過去の研究や適切な対応について学んでいるので、安全にサポートすることができます。
AIへの相談との違い
ここまで言語化できていれば、昨今の技術であればこれらをカバーするAIも作れそうなものですが、現状、カウンセリングほど効果があると感じられるAIは出てきていません。
私自身AIによく相談しますが、表面的だと感じたり、機械的だと感じたりすることも多いです。
(少なくとも現状の)AIではカウンセリングほどの効果を得られないのは、主に以下のような理由だと考えています。
- 肯定的な関心を、感覚として感じにくいから
- 待ってくれず、整理や解決を急ぐから(結果として気持ちが落ち着き切らず、自分にとってわかりやすい整理もしづらいから)
- 試そうという気持ちに対する応援を、十分には感じにくいから
- 専門的な知識を保有していないから(保有しているとしても、それを適切に適用するようには作られていないから)
- 継続的な関わり・結びつきを感じづらいから
これらの差には、対応面の学習が不十分であることや、表情や身振り、空気感といったフィジカル面の差もあると思いますが、やはりそれ以上に、「生身の人間が対応してくれているかどうか」が大きいように思います。
同じ時代を生きていて、寿命も個性も意思も責任もあって、自身も同じように悩んだり、傷ついたり、辛さを抱えることもある生身の人間が、限りある時間と労力を割いて味方でいてくれること。
このことによって救われたり、頑張れたりします。
一方で、AIならではの大きな利点は、比較的安価で、いつでも使えることです。
一定の効果もありますので、状況に応じて使い分けたり、併用したりするのが良いのかなと思います。
おわりに
生きていると、どうしても自分だけではどうにもならなかったり、辛さを抱えきれなくなったりすることがあるように思います。
そうなった時に、辛い状況にある人たちをサポートしたいと心から願って日々活動している専門家たちがいることを思い出して、無理のない範囲で頼ってもらえたら嬉しいです。
参考サイト
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